夢をカタチにする仕事力(別所哲也)

みゅーたろー

2009年08月05日 00:47

俳優の別所哲也さんの著書。日本でもショートフィルムをメジャーにしたい、そんな夢を持って映画祭をゼロから立ち上げ、10年間成長させてきました。プロジェクトマネジャーとしての彼の経験が、現代のビジネスシーンにもいかせるのでは。
私のよかった度 ★★★★★★★★★☆
3年前(だったかな?)彼の主宰する「ショートショートフィルムフェスティバル」に行ってから、ショートフィルムを見るようになりました。
もともと映画は好きなんですが、日本ではまだまだショートフィルムはマイノリティですよね?
会場で偶然に接近できて握手してもらいました。

 

日本でほとんど知られていないショートフィルムという短編映画。
最近はアカデミー賞で短編アニメ「つみきのいえ」が受賞して、少しは耳にしたかと思います。でも依然ショートフィルムを見ようと思う方は多くはないですね。

そんな日本でのマイナーなコンテンツを映画祭という形にして成功を収めた別所さんですが、自分の夢をカタチにするまでの苦労と努力は尋常じゃなかったようです。
俳優のかたわら、プロデューサーとして自らハリウッドで交渉したり、アメリカ大使館と掛け合ったりと。
自分の名刺を作り、起業まわりをしたりしたこと、行く先では「番組の撮影?」と聞かれたり、「あとからディレクターさんが来るのよね?」といぶかしげに思われたり。

この本は苦労話というより、ビジネスとは?自分の夢をカタチにする仕事力とは何か?
"俳優別所哲也のビジネス指南書"のような本になっています。
しかも彼の人柄が文章にも表れていますが、決して上から目線ではなく、経験の中で彼が感じたことが率直に語られています。

いい言葉が書かれていたので、引用しておきます。

■「直感は、それを分析して吟味すること。それがないと直感はただの『ひらめき』だけで終わってしまう。」

■「次があると考える、あるいは、うまくいってから段階的にやっていく、という考え方は僕は嫌いです。これは「いただいた仕事を精一杯やらなければ次がない」という俳優の仕事で培われたメンタリティーが大きく影響しているかもしれません。」

■「できないなら、できるようにすればいい。」

■「遊ぶような仕事仲間、仕事のような遊び仲間は必要不可欠。」


これから社会にでる学生、起業をしようと思っているビジネスマン、夢を実現するための応援書になると思います。



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熱意とあるべきビジョンは必ずしも一致しないんだなぁ

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