2009年05月13日
天涯の武士~幕臣小栗上野介(コミック)
幕末・明治維新の激動期に太く短く濃く生きた小栗上野介を主役とした歴史物コミックです。
小栗上野介って誰?
幕末の有名な人物というと、坂本龍馬、西郷隆盛、高杉晋作、大久保利通などがよく知られるところですよね。この時代は維新(言ってみれば革命)ですから、倒幕派の人物が英雄視されます。
江戸幕府の政治、そして尊王攘夷運動、旧態依然とした江戸幕府を倒して明治新政府を作った側は華やかなヒーローでしょう。しかし幕府内の旗本の中にも、日本を変えようとした人物がいたんです。このコミックは反対側の立場から見た革命家の一生を描いています。
歴史の教科書には載っていない面白さ
私は、この小栗上野介のファンになりました。漢(おとこ)なんですよ。まず物事を見る目が違います。大きく捉えて細かく追及していきます。それは5年や10年先のことではなく、100年後の日本を描いているんです。そんな政治家はいますか?100年後の日本をよくするために今この時には何をしなければならないのか、まさに中からぶち壊していくんです。少し前に日本にもそんな首相がいましたっけ?
薩摩や長州とも真っ向から対立するのではなく、日本のためになることなら協力もします。このコミックの中では、普通は英雄で描かれることが多い人物が、これまでとは違う人物像の描き方をしている点も面白いです。やはり人間なのでいろんな評価はあると思います。それらがかなり泥臭く男臭い色で描かれています。
そんな小栗のもとには彼の人間としての魅力に惹かれて、いろんな人が吸い寄せられるようにやってきます。薩摩の西郷隆盛の間者だった男も、小栗に惹かれてしまいます。倒幕派と幕臣という間に揺り動かされます。しかし結局は小栗の『人間力』にはまってしまいます。
歴史物(ノンフィクション)であるが、劇画風なタッチで書かれているのが、読んでいて入り込むわけでしょうね。
どちらが正義、どちらが善であり悪であるというものはありません。歴史はあるようにしか動かないということです。小栗をはじめ登場人物はすべて日本を変えたい、日本をよくしたい、そのことをみんなが実現するために生きたということを感じました。
「世のため、人のため」
「日本をよくするために、日本をぶっ壊す!」
すごく熱い本でした。
▼天涯の武士は、全4巻ですが、画像がないため3・4巻のみご紹介
(リンク先ページに行くと、1巻・2巻とも見られます。)
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小栗上野介って誰?
幕末の有名な人物というと、坂本龍馬、西郷隆盛、高杉晋作、大久保利通などがよく知られるところですよね。この時代は維新(言ってみれば革命)ですから、倒幕派の人物が英雄視されます。
江戸幕府の政治、そして尊王攘夷運動、旧態依然とした江戸幕府を倒して明治新政府を作った側は華やかなヒーローでしょう。しかし幕府内の旗本の中にも、日本を変えようとした人物がいたんです。このコミックは反対側の立場から見た革命家の一生を描いています。
歴史の教科書には載っていない面白さ
私は、この小栗上野介のファンになりました。漢(おとこ)なんですよ。まず物事を見る目が違います。大きく捉えて細かく追及していきます。それは5年や10年先のことではなく、100年後の日本を描いているんです。そんな政治家はいますか?100年後の日本をよくするために今この時には何をしなければならないのか、まさに中からぶち壊していくんです。少し前に日本にもそんな首相がいましたっけ?
薩摩や長州とも真っ向から対立するのではなく、日本のためになることなら協力もします。このコミックの中では、普通は英雄で描かれることが多い人物が、これまでとは違う人物像の描き方をしている点も面白いです。やはり人間なのでいろんな評価はあると思います。それらがかなり泥臭く男臭い色で描かれています。
そんな小栗のもとには彼の人間としての魅力に惹かれて、いろんな人が吸い寄せられるようにやってきます。薩摩の西郷隆盛の間者だった男も、小栗に惹かれてしまいます。倒幕派と幕臣という間に揺り動かされます。しかし結局は小栗の『人間力』にはまってしまいます。
歴史物(ノンフィクション)であるが、劇画風なタッチで書かれているのが、読んでいて入り込むわけでしょうね。
どちらが正義、どちらが善であり悪であるというものはありません。歴史はあるようにしか動かないということです。小栗をはじめ登場人物はすべて日本を変えたい、日本をよくしたい、そのことをみんなが実現するために生きたということを感じました。
「世のため、人のため」
「日本をよくするために、日本をぶっ壊す!」
すごく熱い本でした。
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Posted by みゅーたろー at 19:45│Comments(0)
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